通訳案内士(通訳ガイド)

AM001_L

はじめに

通訳案内士試験は、日本国唯一の語学に関する国家試験です。
(皆様よくご存知の英検は国家試験ではありません)

 

そして通訳案内士試験は、
「語学の司法試験」と呼ぶにふさわしい試験でもあります。

 

司法試験は、
法学既習者は2年間、法学未修者は3年間法科大学院に在籍し、
卒業後の受験は三回までという非常に難しい試験です。
(法科大学院を経ずに受験するルートもありますが、一般的ではありません。)

 

通訳案内士試験にはこのような受験に関する制約はなく、
誰でも何回でも受験することが出来ますが、
一つの外国語をマスターするというのはもちろん容易なことではありません。

 

・読み書きに関しては
有力国立大学入学試験の二次記述式試験レベルまで高め、
・会話に関しても
何も知らないネイティブが「これまですごい勉強したでしょ?」
と驚くくらいのレベルにまで高めなければなりません。
しかも英語以外の外国語に関しては、
学校教育という援助は通常無いわけですから
これを独力で高める必要があります。

 

これから通訳案内士試験の合格を目指そうという皆様は、
一つの外国語を自分のものにしていく過程の中で
既にいくつもの大きな試練を乗り越えて来られたと思います。
言葉に出来ない大変なご苦労があったと思います。

 

今が、その努力を目に見える形として残す時です。

 

LSEアカデミーは、
「語学の司法試験」たる通訳案内士試験を目指す決意をされた皆様に対し、
深い敬意を表するとともに、
合格まで全力で支援させて頂くことをお約束いたします。

 

通訳案内士(通訳ガイド)とは?
なぜ国家試験なのか?
通訳案内士と通訳の違い
通訳案内士と旅程管理主任者の違い
試験合格後の未来
試験の概要
出題について

 

通訳案内士(通訳ガイド)とは?

通訳案内士とは、観光庁長官が実施する国家試験「通訳案内士試験」
に合格して、都道府県に登録した者のことです。
これにより、日本国内において外国語を用いて観光案内を行い
報酬を得ることが可能となります。

 

外国語を用いながら報酬を得て観光案内をするためには、
通訳案内士法により、都道府県に登録する事が義務付けられています。
違反すれば通訳案内士法の規定により刑事罰の対象となります。
たとえ時給によるアルバイトであっても、
無資格者が報酬を得て行うことは出来ません。
外国から団体に同行して来た外国人の添乗員であっても、
日本国内で外国語を用いて観光案内をすると違法となります。
ただし無償であれば違法ではありません。

 

国家試験では学歴、年齢、性別、国籍は問われません。
国籍不問であるため、外国籍の通訳案内士も存在します。

 

通訳案内士は、単に語学力が優秀であるだけでなく、
日本地理、日本歴史、さらに産業、経済、政治および文化といった
幅広い知識、教養を持って日本を紹介する役割を担っています。

 

「外国人旅行者に日本の良い印象を一番のお土産として
持って帰ってもらいたい。」
通訳案内士の仕事は、国際親善の一翼を担う大変やりがいのある仕事です。

 

この試験で採用されている外国語は全部で10種類あります。
英語、中国語、韓国語、タイ語、ドイツ語、フランス語、
スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語です。

 

なぜ国家試験なのか?

語学に関する試験は数多くありますが、
何故この試験だけが国家試験なのでしょうか?

 

通訳案内士は外国語で観光案内をしながら、
日本文化や日本の政治、経済、社会を紹介します。
外国人観光客は通訳案内士を通して日本を知ることになります。

 

それがビジネスマンであれば、他の日本人と接する等
ある程度日本に関して知識があると思われますが、
ツアー客の場合は、通訳案内士が初めて接する日本人である
という場合が多々あります。
すなわち通訳案内士によって
彼らの日本に対する印象が決まってくることになります。

 

日本の印象を決めてしまう業務だからこそ国家試験を行います。
1次で外国語表現力と日本語表現力
及び日本地理、日本歴史、一般常識の問題を課し、
2次で日本社会を外国語で説明する会話能力及び
日本を語るに足る人物かどうかを判断する人物考査を行います。

 

この試験は表面上は語学の試験に見えますが、
実際は語学を使って日本を語るにふさわしい人物か
どうかを確認する試験なのです。

 

通訳案内士と通訳の違い

「通訳案内士」と一般の「通訳」の最も大きな違い何かというと、
何気なく思いついた事、例えば日本国内の時事問題や国際情勢について
自分からマイクを持って語って報酬を貰えるか否かにあります。

 

自分自身のことや、広く日本の文化や伝統芸能、
そして日本人論に至るまで話題として語り
その内容及び人間力が報酬の対象になるのが通訳案内士です。

 

通訳案内士と旅程管理主任者の違い

例1 日本国内において、
中国から来たお客様に対して中国語を用いて観光案内をする
→通訳案内士の業務

 

例2 お客様の海外もしくは国内旅行に同行し、
旅程管理(航空機やホテルのチェックイン業務・レストランの確認手配)を行う
→旅程管理業務

 

通訳案内士とは、
報酬を受けて外国語を用いて観光案内をする者のことです。
・資格は「国家資格」です。
・試験は国土交通大臣認定の試験機関が年一回行います。
・仕事をするには初めに都道府県に登録し、
旅行会社と契約したり、個人でクライアントと直接契約したりします。
任意の都道府県に登録することになりますが、
仕事は日本全国どこでも自由に行う事が出来ます。
また、一つの言語で試験に合格しておけば、
試験に合格していない言語を使って報酬を得ても違法とはなりません。
例えば大阪府登録の英語の通訳案内士が、
長崎県で中国語を使って報酬を得ても何ら問題はありません。
・証明書等については、
都道府県知事が通訳案内士登録証を各人に直接発行します。

 

旅程管理主任者とは、
企画旅行(募集型企画旅行・受注型企画旅行)に同行し
旅程管理業務を行う者のことです。
・資格は観光庁長官認定の「公的資格」です。
・試験は登録旅程管理研修機関において、
国内16H/総合24Hの座学研修受講後に修了試験を行います。
・仕事をするには旅行会社または派遣会社と契約するのが一般的です。
・証明書等については、「旅程管理業務を行う主任の者」証が発行されます。
これは原則所属する旅行会社が発行します。
派遣添乗員の場合は、
日本添乗サービス協会が所属の派遣会社を通して発行します。

 

☆通訳案内士の業務に該当しないケース
通訳案内士が国家資格である理由は、
観光で日本に来た外国人に対して外国語を使って
日本を正しく説明して貰いたいからです。
よって次のケースは通訳案内士の業務に該当しないということになります。
すなわちノーライセンスのままで報酬をもらっても違法とはなりません。

 

・日本語で観光案内をする場合。
・観光旅行に同行しているが単なる通訳である場合。
・そもそも観光とは関係のない業務である場合(企業研修等)。

 

混同しやすい例
日本国内において、
(1)お客様のホテルのチェックイン・チェックアウト業務を行う
→旅程管理業務です。
(2)バスの車窓より英語で「あそこに見えるのが東京タワーです。
東京タワーは高さが333メートルで・・・」と自分の言葉で語り始める
→通訳案内士の業務です。
(3)はとバスの英語通訳案内士に同行し、英語の案内をドイツ語に通訳する
→旅程管理業務にも通訳案内士の業務にも当たりません。
(4)旅程管理業務を行う添乗員が、
外国人旅客に英語で「あれは何ですか?」ときかれ、
「あれは東京タワーです。高さは333メートルあります。」と英語で答える
→聞かれたことに答えているだけなので通訳案内士の業務に該当しません。
よってこの添乗員は通訳案内士のライセンスを持っていなくても
違法にはなりません。
(5)外国から友人が日本に来たので外国語を使って観光案内をする
→無報酬ならば通訳案内士の業務には該当しません。
逆に「じゃあ、英語ガイド料は一日1万円ね。」
等と約束すると通訳案内士法違反となります。

 

合格後の未来

[タイ国内において]
通訳・翻訳の仕事において、
充分な日本語力とタイ語力が日本国によって保証されているとアピール出来ます。
日本人向けタイ語学校の監修者になることが出来ます。
(どの語学スクールが良いかわからない日本人にとって、
日本国家資格を持つ日本人が監修しているというのは
安心出来る材料になると思います。)

 

[日本国内において]
報酬を得て外国語を使って観光案内をすることが出来ます。
通訳・翻訳の仕事が受注しやすくなります。
市民会館等で語学スクールを開くことも可能です。
(通訳案内士業界の会合の時には
旅行会社の人に「先生」と呼んでもらえたりもします。)

 

GL002_L

試験の概要

今後日本国内において、英語のTOEFLスコアが
大学入学もしくは卒業の要件とされる等
語学の重要性に関して日本国民の意識が高まっています。

 

そのため通訳案内士試験は日本国唯一の語学に関する
国家試験としてより一層注目されるようになるでしょう。

 

タイ語について言えば、2016年度試験までの合格者総数は
日本全国でたったの37名です。

(※2016年度試験 タイ語 最終合格者3名 合格率6.4%)
いまこの資格を取得すれば、
先行者としてのメリットを充分に享受出来る状況にあるといえます。

 

試験の目的
「通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定すること」
です。

 

★一次筆記試験
(1)外国語(10言語から選択)(2)日本地理(3)日本歴史(4)一般常識
(科目合格制度有り・また試験自体を免除する制度も有ります)
★二次口述試験
試験官2名(日本人及びネイティブ)と受験者1名での
外国語・日本語を用いた口頭試問です。

 

試験場所
一次筆記試験
日本国内(予定)
札幌市、仙台市、東京近郊(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)、
名古屋市、京都府・大阪府・兵庫県、広島市、福岡市、那覇市

 

東京近郊(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)については、
東京都、埼玉県、千葉県または神奈川県の何れかで受験することとなります。

 

京都府・大阪府・兵庫県については、京都府、大阪府
または兵庫県の何れかで受験することとなります。

 

日本国外
ソウル市 (選択外国語は韓国語のみです。)
台北市 (選択外国語は中国語〔繁体字〕のみです。)

 

二次口述試験
日本国内のみです。

 

科目合格制度や試験免除制度が多数あります。
詳しくはお問い合わせ下さい。

 

出題について

【一次筆記試験】

 

[外国語]
・読解(35点程度)
・外国語文和訳(15点程度)
・和文外国語訳(15点程度)
・外国語による説明(20点程度)
(あるテーマ、用語等について外国語で説明する)
・単語外国語訳(15点程度)
となるようにします。

 

言語によっては、多肢選択式(マークシート方式)による出題を
組み合わせることもあります。
この場合によっても、外国語文和訳問題1題、和文外国語訳問題1題、
外国語による説明問題1題は記述式により出題されます。

 

合否判定
・平均点が 60 点程度となることを前提に、概ね70 点を合格基準点とします。

 

[日本地理]
・日本の地理についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、
外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとします。
・試験の方法は多肢選択式(マークシート方式)です。
・試験時間は40分です。
・問題の数は40 問程度とします。
・内容は中学校及び高校の地理の教科書並びに地図帳をベースとし、
地図や写真を使った問題を3割程度出題します。

 

合否判定
・平均点が 60 点程度となることを前提に、概ね60 点を合格基準点とします。

 

[日本歴史]
・日本の歴史についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、
外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとします。
・試験の方式は多肢選択式(マークシート方式)です。
・試験時間は40 分です。
・問題の数は40 問程度とします。
・内容は高校の日本史Bの教科書をベースとし、
地図や写真を使った問題も出題します。

 

合否判定
・平均点が60 点程度となることを前提に、概ね60 点を合格基準点とします。

 

[一般常識]
・現代の日本の産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄
(日本と世界との関わりを含む。)のうち、
外国人観光旅客の関心の強いものについての知識を問うものとします。
・試験の方式は多肢選択式(マークシート方式)です。
・試験時間は40 分です。
・問題の数は40問程度とします。
・内容は高校の現代社会の教科書をベースにしつつ、
新聞(一般紙)に掲載されているような最近の時事問題や
最新の『観光白書』に掲載されているような観光をめぐる主な動向を加味します。

 

合否判定
・平均点が 60 点程度となることを前提に、概ね60 点を合格基準点とします。

 

【二次口述試験】

 

・試験は、日本の地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化についての
主要な事柄のうち外国人観光旅客の関心の強いものを題材として、
受験者に通訳案内の業務を擬似的に行わせることにより実施するものとします。
・試験時間は8分程度です。
・終了者からの問題の漏洩を避けるため、当該時間帯の間、
終了者を未受験者と別の部屋に待機させ、
通信機器を預かる等の措置を取るとともに、
時間帯によって大きな差が出ないように質問内容のレベルを合わせるなど、
受験者間で不公平が生じないような対策を講じます。

 

[合否判定]
試験官ごとに基準が大きく異なることがないよう、
あらかじめ以下の評価項目ごとに具体的な評価基準を設定しておくものとします。
原則として6割を合格基準点とし、
当該合格基準点に達しているか否かを判定することにより行います。

 

[評価項目]
・プレゼンテーション
・コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)
・文法及び語彙
・発音及び発声

 

具体的には、
1.試験委員が日本語で話す内容を受験外国語で通訳します。
2.配布された3つのテーマが書かれたカードを基に、
受験外国語でプレゼンテーションを行います。
試験委員はカードの内容について受験外国語で質問を行い、
受験生が受験外国語で回答します。

 


1.試験委員:これから私が日本語で話す内容について、
外国人観光客にガイドをするつもりで受験外国語を用いてお話しください。

 

「京都の夏はとても暑いです。何故なら・・・」
「日本人がお寿司を食べるようになったのは江戸時代に入ってからです。
それより前の時代は一般的ではありませんでした。何故なら・・・」

 

2.試験委員:配付されたカードの中からテーマを1つ選択し、
そのテーマについて受験外国語でお話しください。

 

A日本地理の観点より、日本海側と太平洋側の気候の差異について。
B日本歴史の観点より、明治維新について。
C一般常識の観点より、日本の漫画文化について。

 

試験委員が上記内容について受験外国語で質問を行い、
受験者は受験外国語で回答します。

 

通訳案内士試験では語学の4技能、すなわち「読み・書き・聴き・話す」
の運用能力を試していると言えます。

 

現在の日本で「外国語」を身につけることは社会の要請でもあります。
今後、通訳案内士資格の重要性はますます高まっていくと思われます。

 

その他詳しくは
日本政府観光局
のホームページをご参照下さい。

 

▲ページの先頭へ戻る